最終更新日:2022年9月1日

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令和4年第6回定例会 提案説明

令和4年第6回定例会 提案説明

令和4年第6回永平寺町議会定例会 開会のあいさつ

 本日ここに、令和4年第6回永平寺町議会定例会が開会されるにあたり、町政運営の所信の一端を申し述べるとともに、今回ご提案いたします議案等の概要について、ご説明申し上げます。 

 厳しい残暑が続いておりますが、黄昏時の風が涼しくなるなど、季節の移り変わりを感じるようになってまいりました。

 議員各位におかれましては、ご壮健でご活躍のことと心よりお慶び申し上げます。第6回定例会のご案内をさせていただきましたところ、ご参集賜り、厚くお礼申し上げます。 

 はじめに、8月4日から8月5日にかけての大雨により、甚大な被害に遭われた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。

 この猛烈な大雨は、北陸自動車道や国道8号への土砂流入による道路不通、JR北陸本線の線路冠水による列車運休など、福井県の南北交通を寸断する甚大な被害をもたらしました。特に南越前町では、里山のあちらこちらで、河川堤防の決壊や越水が発生し、集落をつなぐ道路が寸断され、家屋が浸水・破損するなどの甚大な土砂災害が発生しました。

 本町においては、災害発生の一報が入ってから直ぐに、勝山市役所と南越前町役場に電話を入れ、被災状況や支援が必要な物資等についての確認を行いました。その情報により、南越前町の被害が想像以上に甚大であることが確認されたため、平成28年2月に南越前町と締結した「災害時相互応援協定」に基づき、速やかに、実効ある災害支援活動に移りました。

 行政支援については、災害発生直後の8月5日に、消防本部から福井県広域消防相互応援協定に基づき隊員3名を派遣し、県内の各消防本部とともに避難状況調査及び安否確認を実施しました。また、南越前町より給水応援要請を受け、こちらも災害発生直後の8月5日から4日間、加圧式給水車1台、職員延べ12名を現地に派遣しました。本町の給水車は、県内市町では一番最初に被災現場に駆け付け、大規模な断水が発生した今庄地区において、南越前町役場職員と協力して、直ちに地域住民に対して給水活動を行いました。派遣した職員は、被災者の方が一番困っている水が少しでも確保できるようにと使命感をもって活動に従事しました。ほかにも、8月14日に、被害家屋の認定調査員を2名派遣し、速やかな罹災証明書の発行を支援しました。

 物的支援については、17集落、1、000世帯以上で断水が続いているとの情報を受け、8月7日に、飲料水1、764リットル、手指消毒液150リットルを搬送しました。

 災害ボランティア派遣については、8月8日から3日間、職員延べ40人を現地に派遣し、一般のボランティアの方々とともに、浸水した家屋の泥出しや家財の搬出作業を行いました。また、8月13日には災害ボランティアバスを運行し、ボランティアに参加する町民13名を輸送しました。さらに、8月16日には、災害見舞金を贈り届けました。

 本町では、家屋浸水などの大きな被害はございませんでしたが、今後も想定外の災害に備えて、様々な機会を通じて防災意識の高揚を図るとともに、今回、職員が被災地で得た貴重な経験を共有し、今後の防災行政に活かしてまいります。

 また、これから秋にかけては、台風や前線の影響で、大雨、洪水、暴風による自然災害が発生しやすい季節となります。以前ですと水害は、地震とは異なり、予測ができる可能性が高い災害でしたが、「線状降水帯」の発生は事前に予測することは大変困難で、一度大雨になると逃げ遅れや避難中に被災する状況が、全国でも確認されております。町では、気象台からの気象情報や県からの防災情報を的確に把握し、早め早めの防災対策を講じてまいりますので、ご理解とご協力をお願いします。

 永平寺町の夏の風物詩、「九頭竜フェスティバル2022 第35回永平寺大燈籠ながし」が、3年ぶりに有観客で開催されました。先祖供養や家内安全、コロナ禍の収束などの願いを込めた約5、900基の燈籠が、九頭竜川の川面に光の帯を描きました。

 今回は、状況によっては警報級の雨による川の増水が心配されていたことから、来場者の安全確保を最優先とするため、急遽予定を変更し、2日間にイベントを分けて実施しました。

 実行委員会におかれましては、天気予報がめまぐるしく変わるなか、難しい判断となりましたが、8月20日の夜に、四季の森複合施設の旧傘松閣において、「大施食法要」を執り行い、翌21日の夕刻より「大燈籠流し」と「打ち上げ花火」を実施した臨機応変な判断は、開催を待ち望んでいた町民や来場者の方々の期待に応えるものとなりました。これからも、歴史を重ね、次世代に継承していけるよう、時代のニーズに合わせて、形を変えることも考えながら、実行委員会とともに歩んでまいりたいと考えております。

 新型コロナウイルスの第7波による急速な感染拡大は、本町においても、1日50人以上の新規感染者を確認する日もあり、第7波の累計感染者数も8月28日時点で1、289人と、これまでの全感染者数の約6割を占める状況となっています。

 本町の新型コロナウイルスワクチン接種状況につきましては、8月28日時点では、12歳以上の接種対象住民の91パーセントが2回目の接種を終了し、76パーセントが3回目を終了しております。

 重症化予防を目的とする4回目接種は、60歳以上の人、基礎疾患のある人、医療・介護等に従事している人が接種できる体制をとっており、8月中には、約60パーセントの人が終了する見込みでございます。

 ファイザー社のワクチンの追加供給が見込めない時期に入っていますが、モデルナ社ワクチンは十分に届いておりますので、接種券が届きましたら、福井県が設置している接種センターや本町内の接種会場で、早い時期での接種をご検討願います。

 5歳から11歳までの幼児に対するワクチン接種は、福井市内の医療機関でも接種できるよう広域接種の体制を整えています。お子さんの接種にあたってはご心配もおありのことと存じますが、オミクロン株への効果や安全性に関するデータが集まってきたことで、努力義務規定を保護者に適用するとされました。

 また、消防本部における陽性者の救急搬送は、7月において5件、8月において18件の出動となっております。このような状況のなか、救急業務における感染防止対策をさらに進めるために、自動心臓マッサージ器を購入し、高規格救急車への積載を予定しているところでございます。自動心臓マッサージ器は、救急搬送における感染防止を図る観点から、各市町の救急隊にも導入がすすんでいるところであり、当消防本部でも有効活用し、今後とも感染防止の強化と救命率向上に努めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症との戦いは、未だ続いております。失業率の高まりや自殺の増加など、社会経済活動へのマイナス影響が続くことが心配されています。結婚件数が大幅に減っており、将来的に約24万3千人の出生が減少すると試算された報道には、遅れて現れてくるであろう埋め合わせの効かない影響に、危機感を感じているところでございます。

 続きまして、デマンド型交通促進事業について申し上げます。

 8月8日に、地域公共交通会議が開催され、10月から本格運行する吉野地区、志比南地区の近助タクシーについて、ご承認をいただきました。

 現在、両地区においては、試走運行を通じ、町内の医療機関やスーパー等への日常の足としてご利用いただいております。本格運行まで約1ヶ月となることから、9月に地区説明に入り、安全な運行はもちろんのこと、利用者登録や定期券販売などについて、丁寧にご説明をさせていただき、利用される方々の不安材料を解消したうえで、本格運行に移行してまいります。

 次に、移住定住事業について申し上げます。

 8月27日に、永平寺町在住の福井県の移住サポーターでもある、山崎チャナ智美さんをゲストスピーカーとして迎え、移住定住交流会を四季の森複合施設で開催いたしました。これは、実際に永平寺町に移住された方や、永平寺町への移住を検討されている12名の参加者の方から、永平寺町の印象や地方移住の決め手、移住後の変化などについてのリアルな声を伺い、事業推進に反映することを目的としています。ここでお聞きした貴重なご意見、ご提案については、真摯に受け止め、今後の移住定住に関する新たな事業展開に繋げてまいりたいと考えております。

 ところで、令和3年8月から令和4年7月までの1年間の社会増減をみますと、プラス59人と転入増となりました。同時期における、平成26年の社会増減はマイナス68人、その以前もマイナスであり、転出超過の状況が続いていました。

 しかしながら、平成27年に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、それに基づく子育て支援や、交流・関係人口を増やす複数の施策を着実に取り組んできたところ、ようやくその効果が現れ、令和元年度はマイナス14人、令和3年度はプラス59人と、成果が数値に現れるようになってまいりました。

 過去3年間の住まいる定住応援支援事業の住宅取得補助件数も、町外からの転入者が補助全体の5割を超えるなど、永平寺町への人の流れが進んでいることから、今後も関係機関と連携を図り、移住定住事業を推進してまいります。

 次にふるさと納税事業について申し上げます。

 今年度も全国各地から永平寺町を応援しようとたくさんの方々から寄附金が寄せられています。7月末現在においては、昨年度より、件数で26.1%増の459件、金額ベースで17.4%増の1、601万1千円の寄附が寄せられました。引き続き、町内事業者の皆様から魅力ある返礼品の提供を通じ、より一層の寄附を目指すことで、地域産業の活性化と自主財源の確保を図ってまいります。

 また、今年度より、企業版ふるさと納税の制度を活用した地方創生事業の推進に取り組んでいます。8月より、スポーツ振興によるまちづくりのために募った寄附金は、来春発足する「北陸電力ブルーサンダー」を母体とした永平寺町を本拠地とするクラブチームの支援や、町内のスポーツ団体などへの支援に活用を予定しています。今後も、永平寺町外に本社を有する企業が、寄附という形で永平寺町まち・ひと・しごと創生総合戦略に位置付けられた地方創生の取り組みを応援できるよう、様々な手法で制度周知に努めてまいります。

 次に、ごみ減量化の取り組みについて申し上げます。

 これまでも課題となっておりました、ごみの減量化につきましては、住民の皆様ひとりひとりへの広報・啓発が重要であると認識しているところでございます。これまでも、広報誌や配布物を活用して啓発に取り組んでいるところですが、本年10月から、ごみ収集車両の車体に、ごみ減量や環境保全などの目標をラッピングし、町内を巡回することで住民の皆様の目に触れるようにします。一人でも多くの町民の皆様に、ごみ減量化へ意識を広めることで、町内の環境美化や住みよいまちづくりの推進の和の広がりに繋げてまいります。

 次に、幼児園・幼稚園における使用済み紙おむつの処理について申し上げます。

 8月1日より、すべての幼児園・幼稚園で、使用済み紙おむつを町が責任を持って処分するよう取り扱いを変更し、子育て世帯の育児負担軽減に取り組んでいます。

 長年、使用済み紙おむつは、保護者の方に持ち帰っていただく取扱いを行ってきましたが、使用済み紙おむつを持ち歩くことへの衛生面の不安、持ち帰る紙おむつを個人別に仕分けする保育士の負担など、課題も生じていたこともあり、使用済み紙おむつの処分を見直したところでございます。

 今後も、子育て世帯に寄り添い、育児負担の軽減と環境整備に努め、さらなる保育サービスの向上に努めてまいります。

 次に、学校教育について申し上げます。

 小中学校では夏休みが終わり、明日、8月30日から学校が始まります。新型コロナウイルス感染症につきましては、夏休み中も、町内の児童生徒に多くの感染者が出ております。このことから、体調不良時の登校自粛などについて、あらためて保護者にお願いするとともに、体育祭・文化祭などの学校行事や縦割り班などの通常の活動について、校長会との協議を行いました。これまでも、様々な感染防止策を講じてまいりましたが、マスク・手洗い・換気・ソーシャルデスタンスの確保・体調管理などの基本的な取組を継続しながら、可能な限りの対応を行ってまいります。また、熱中症対策といたしましては、熱中症警戒アラートなどの情報を収集するとともに、こまめな水分補給、状況に応じてマスクを外す指導、体育の内容を運動から保健に切り替えるなどの対応をとっております。7月に配布した塩分タブレットや経口補水液も活用し、熱中症の防止に努めてまいります。

 次に、共生社会の取り組みについて申し上げます。

 8月6日に男女共同参画推進講演会を開催しました。講師に、日本商運株式会社、代表取締役社長、平木ひとみ氏をお招きし、共生社会についてのご講演をいただきました。平木社長は、女性の立場から、ご自身の経験や独自の視点を交え、「女性の活躍推進と多様性を活かした職場づくり」について分かり易く、お話くださいました。また、若い世代に理解が深まりつつあるLGBTQについて考える講演会の開催も予定しており、LGBTQをテーマにした動画配信など行っているユーチューバーのかずえちゃんをお招きして、参加者とともに多様な性について、正しい知識と理解を深めたいと考えています。

 これらの共生社会の実現を目指す取り組みを通じて、誰もが性別などにかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる、活力あるまちづくりを推進してまいります。

 次に、社会教育活動について申し上げます。

 永平寺町文化祭も、3年ぶりの開催が実行委員会により決定され、10月30日から31日の2日間の開催に向け、準備を進めています。その他の各種イベントにつきましても、関係者の皆さんとご相談しながら、ウイズコロナに対応した開催のあり方を模索し、社会教育活動の推進に努めてまいります。

 それでは、本定例会にご提案いたします議案等について申し上げます。

本定例会に提出いたします案件は、「令和3年度永平寺町財政健全化判断比率等の報告について」の報告案件が1件、「令和4年度永平寺町一般会計補正予算の専決処分の承認について」の承認案件が1件、「令和3年度永平寺町一般会計及び特別会計の決算認定について」をはじめとする認定案件が2件、「令和4年度永平寺町一般会計補正予算について」をはじめとする予算案件が5件、「永寺町過疎地域における固定資産税の課税免除に関する条例の制定について」をはじめとする条例案件が2件、「永平寺町過疎地域持続的発展計画の策定について」の計画策定案件が1件、「永平寺町人権擁護委員候補者の推薦について」の人事案件が1件の計13件でございます。

 それぞれの議案につきましては、上程の際、ご説明いたしますので、何卒慎重にご審議いただき、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 以上、本定例会の開会に当たり、町政に対する所信の一端と議案について申し述べさせていただきました。

 議員各位におかれましては、町政発展に向けて一層のご尽力を賜りますようお願い申し上げまして、開会のごあいさつといたします。

 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

情報配信元

総務部門 総務課

電話番号:0776-61-3941 
ファックス:0776-61-2434
メール:somu@town.eiheiji.fukui.jp
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